2024年9月19日
介護施設で働く看護師の役割についてお話しします。介護施設には、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホームなどがあります。それぞれの施設で看護師の役割は異なりますが、共通するのは高齢者の健康管理とQOL(生活の質)の向上です。
特別養護老人ホーム(特養)では、入居者の健康管理が主な業務となります。具体的には、服薬管理、口腔ケア、喀痰吸引、褥瘡ケアなどの日常的な医療行為を行います。また、医師が常駐していないため、緊急時の対応や医師との連携も重要な役割です。特養の入居者は要介護度が高いため、看護師には緩和ケアや看取りのスキルも求められます。
介護老人保健施設(老健)は、リハビリを重視した施設です。入居者が在宅復帰を目指すために、医師と看護師が常駐してリハビリと医療ケアを提供します。看護師は医師の指示のもとで業務を行うため、安心して働ける環境です。基本的な業務内容は特養と似ていますが、リハビリのサポートが加わります。
有料老人ホームは民間運営のため、入居者や家族の要求が高い傾向があります。看護師は入居者の健康管理を担当し、日々の健康観察や家族への報告・連絡が重要な役割です。医師が常駐していないため、緊急時の対応や医療行為も看護師が担います。有料老人ホームでは、入居者一人ひとりとじっくり向き合う時間が多いため、信頼関係を築くことができます。
超高齢化社会が進む中、介護施設での看護師の需要はますます高まっています。病院とは異なる働き方ができ、将来性のある介護業界での活躍が期待されます。介護施設で得られるスキルは、看護師としての仕事の幅を広げるでしょう。